大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和26(あ)878 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人宍道進の上告趣意は、末尾添附の別紙記載のとおりである。

第一、二点について。

所論は、原審において控訴趣意として主張なく、原判決の判断しない事項に関す

るものであるから上告適法の理由にならない。しかのみならず刑訴二九一条による

手続が終つた後、証拠調に入る前に裁判官が被告人に対し、公訴事実について質問

しても必ずしも違法であるといえないことは、当裁判所の判例(昭和二五年(あ)

第三五号同年一二月一〇日大法廷判決、集四巻一三号二八七〇頁参照)の示すとこ

ろであるから、第一点において、所論は結局憲法三七条違反に名を籍りて訴訟法違

反を主張するに過ぎないのであり採るを得ない。

第二点において、所論は東京高等裁判所昭和二四年(を)新第一九五号、同年十

月二十九日第一二刑事部の判決に反すると主張するが、同判決は当裁判所前示大法

廷の判例で変更されたものであるから(昭和二五年(あ)第一六五三号、同二六年

三月一九日第一小法廷決定、集五巻四号七二七頁参照)論旨は、いずれも刑訴四〇

五条に当らない。

第三点について。

記録編綴の郵便送達報告書によれば、原審弁護人尾畑義純は昭和二五年五月一七

日東京都北多摩郡a町bc番地の居宅で本件控訴趣意書差出期間通知書を受領して

署名押印しているから所謂憲法三七条三項違反の主張はその前提を欠き採用する限

りでない。

なお記録を調べても刑訴四一一条を適用する必要を認めない。

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被告人Aの上告趣意は、末尾添附の別紙記載のとおりである。

論旨は、結局量刑不当の主張であつて刑訴四〇五条に当らないし、同四一一条を

適用すべきものとも認められない。

よつて、同四〇八条、一八一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決

する。

昭和二七年一〇月二八日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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